救いは悟りと同じです。

悟りというのは生老病死の苦しみを滅した境地をいいます。すなわち、生苦は愛する人との別れなど、老病苦はわかりますね。死苦は生の断絶、死後どこの世界に行くかわからないというおそれをいいます。それらの苦を滅した境地を悟りといいます。

禅宗などのお坊さんは厳しい修行と学問でそれを体得します。頭では理解してるのですが、体が理解していないのです。ですから、死を想像するとおそろしいと言葉でいいます。わたしたち浄土真宗、浄土宗の門徒は死後、浄土に往くことによって、それらの苦を滅しているのです。ですから、死を想像しても怖くないはずです。

すなわち、悟りと浄土往生は同じなのです。親鸞聖人は「教行信証」という本のなかでそのことをむつかしい言葉で表しています。