嘘も方便(祖父の死)

インドの話です。スジャータという少年がいました。スジャータは勉強をしなくって、父親にすごく叱られました。気を落としていた彼に祖父が、「お前の父も勉強が嫌いだった。お前も父親のようになれるよ。」といったそうです。これもいい話ですね。

 しばらくたって、祖父が病気で亡くなったそうです。それを見た父親が号泣し、毎日、毎日泣いていたそうです。それを見た、スジャータがこのままでは、父親は病気になってしまうと考えたそうです。それで、スジャータは死んだ牛に「水をお飲み。」「草をお食べ。」と何回も口に運んだそうです。それを見た父親はスジャータは気が狂ったんだと思い「どうしたんだスジャータ」といって抱きしめたそうです。抱きしめられたスジャータはにこっと笑って、父の顔をみたそうです。その顔を見た父は「すまない、私のことを心配して、演技をしたんだな。」といったそうです。

 これが嘘も方便です。わたしもこれを使ったことがあります。嘘で命を助けることですね。皆さんも経験があるともいます。

 ちょっとむつかしいですが、浄土真宗の教えも方便です。不断煩悩即涅槃、煩悩を断ぜずして悟りを開くですね。すべてのことに感謝し、教えに失敗したら懺悔する。信仰の宗教ですね。